澱粉

澱粉

澱粉とは何か
澱粉は葉緑素をもつ植物が光合成によってつくる多糖類であり、アミロースとアミロペクチンの混合物から成り立っている。
性質
1. 白色の粉末で無味、無臭
2. 水に溶けない
3. 比重は1.6〜1.65
水の中で沈むので '澱粉'という名がついた。
各種澱粉の標準組成(%)
  水分 たん白 脂質 糖質 繊維 灰分
とうもろこし 13 0.30 0.70 85.9 0.0 0.08
小麦 13 0.38 0.07 86.4 0.0 0.17
13 0.07 0.56 86.3 0.0 0.10
馬鈴薯 18 0.02 0.10 81.5 0.0 0.30
甘藷 18 0.10 0.10 81.5 0.0 0.30
タピオカ 12 0.00 0.05 87.4 0.0 0.57
糊化とは何か
澱粉に熱湯を加えるか、又は水を加えた後に加熱すると ある温度までは粒の形、大きさ等に全く変化がないが、ある温度を境にして粒は急激に吸水し膨潤を開始すると同時に粘性の強い液、すなわち糊ができる。
この現象を糊化と云い、またこの温度を糊化温度(糊化開始温度)と云う。
各種澱粉の糊化特性
  顕微鏡による フォトペーストによる糊化開始 プラストグラムでの
糊化開始 糊化終了 糊化開始 糊化終了
コンス 64〜67 74〜75 62 62 73〜74
小麦 55〜59 95〜99 48 52〜54 65〜67
甘藷 58 66〜68 60 62〜64 78〜80
馬鈴薯 57〜60 67〜69 60 56 70
ワキシー 62 72 55 60〜62 70〜73
タピオカ 61 70〜72 61 61〜66 69〜75
澱粉の老化
老化とは何か
糊化澱粉を放置すると水に不溶性となり、部分的に天然澱粉の状態に戻る現象を老化という。
老化に関する要因として温度、水分、PH、澱粉の分子構造が挙げられ,60℃以上の高温では起こりにくく、凍結させない限り低温ほど老化しやすい。
澱粉を利用した調理食品は老化によりシェルフライフ(貯蔵生命)を失うので老化しにくい澱粉が望まれるが、逆に葛きり、はるさめ等は老化する性質を応用した食品である。
老化に関する因子
温度
60℃以上の高温では老化は起こり難く、凍結させない限り低温ほど老化を起こしやすい。0℃付近で老化が最も速やかである。
水分が10〜15%以下の乾燥状態では老化は起こらない。水分が30〜60%で最も老化しやすく、水分が多くなると再び老化が遅くなる。
ph
ph13以上のアルカリ性では老化が起こり難い。
分子構造
直鎖状分子のアミロースの水溶液は中性、または酸性で非常に不安定で老化しやすい事から分子の直鎖状部分が長いほど老化を起こしやすく分枝結合は老化の妨げになるとみられる。
その他
十分に糊化されて、結晶種や凝集種となるような部分が少ないほど老化し難い場合が多い。100℃で5分間加熱した糊と、30分間加熱した糊では明らかに30分間加熱した場合の糊のほうが老化し難い。