調味料原料

調味料原料Seasoning

調味料各種

  • アミノ酸系調味料

    グルタミン酸 L-Glutamic Acid
    グルタミン酸ナトリウム Monosodium L-Glutamate

    a.性質

    • 溶解時のph:グルタミン酸 3~3.5、MSG 6.7~7.2(10%)
    • 溶解性:グルタミン酸 0.72g/100ml、MSG 60g/100ml(各20%)

    b.使用効果

    1. 旨味の付与
    2. 酸味、苦味の緩和
    3. こく味、肉味の付与
    4. 核酸系調味料との間の相乗効果
    5. 天然素材の風味の引き出し、改良

    c.使用法

    1. 対象となる食品:食卓用調味料、だし、各種加工食品、二次加工調味料
    2. 標準使用量:0.05~数%(対食品)

    グリシン Glycine

    a.性質

    1. 水溶性は中性、溶解度大、安定度大
    2. 甘味を有し、エビ、カニの主要呈味成分
    3. 静菌作用、キレート作用、緩衝作用を示す

    b.使用法

    1. 佃煮、さきいか、アルコール性飲料、清涼飲料、水産練製品、ハム、ソーセージ等に使用される
    2. 甘味付与、塩味、酸味、苦味の緩和および保存性の向上の目的で使用される
    3. 一般的使用量 0.1~1%

    アラニン DL-Alanine

    a.性質

    1. 水溶性は中性、溶解度16.7g/100ml 25℃
    2. 甘味を有し、緩衝作用があり食品にこく味を与える

    b.使用法

    1. 水性練製品、漬物などの加工食品の味付け、塩蔵品の塩なれ、人工甘味料の後味の改良、有機酸のかどをとる目的で使用される
    2. 一般加工食品での使用量 0.1~0.5%

    ※カニ味の発見

    グリシン 600 グルタミン酸ナトリウム 30 食塩 500
    アラニン 200 イノシン酸ナトリウム 20 PH 680
    アルギニン 600 リン酸ニカリウム 400    
  • 核酸系調味料

    核酸系調味料

    主成分はIMPとGMPである。

    a.性質

    1. 溶解時のph:共にph7~8.5
    2. 安定性:加熱における安定性(120℃)
    \物質 IMP GMP
    ph\時間 1 2 1 2
    2 5.4 1.8 25.5 9.9
    5.6 64.4 47.4 51.2 37.3
    7.0 86.1 77.0 93.4 81.2
    9.3 86.4 83.2 98.3 95.5

    ※ホスファターゼによる分解
     肉、野菜、微生物に含まれる脱燐酸酵素によって分解され、呈味力を失う。

  • 呈味特製

    MSGとの共存下でうまみが相乗的に増大する。
    相乗効果力(MSGとの共存下)
    IMP 1
    GMP 2.3
    IMP+GMP(50%:50%) 1.65

    b.使用法

    MSGと併用する。加工食品に使用するときはIMPはMSGの2~12%、GMPは1~5%、両者等量混合物(核酸)では2~8%が適正レベルである。
    醤油、味噌、食酢などの醸造調味料に使用する場合は火入れ後に添加する。
    魚肉練り製品に使用する場合にはできるだけミキシング後半に加え、低温に保つ。
    または、ホスファターゼ耐性のある製剤を用いる。

  • 無機塩系調味料

    塩化カリウム

    a.性質

    無色の結晶または白色の粉末で、無臭で、塩見を有する。

    b.使用法

    日本では古くから低ナトリウム食者用の無塩または低塩醤油成分として用いられてきたが、近年、スポーツドリンクにカリウム塩として配合使用されている。
    食塩(NaCl)の一部を本品(KCl)に置換することで低ナトリウム化を図るのに用いられる。

  • 有機酸系調味料

    コハク酸一ナトリウム
    コハク酸二ナトリウム(無水、結晶)

    a.性質

    1. 水溶性phと溶解度
      コハク酸一ナトリウム ph4.3~5.3(5%) 溶解度39.8g/100ml(25℃)
      コハク酸二ナトリウム ph7~8 溶解度34.9g/100ml(25℃)

    b.使用法

    1. 水産練製品、漬物、佃煮、味噌、スープ等に有効で、はまぐり様のうま味とコクを付与する。
    2. 使用量は0.03%~0.1%程度で、MSGの10%位が目標。
    3. 安定性は大であるが、使用し過ぎないこと、エグ味がでる。

    クエン酸ナトリウム

    a.性質

    1. 水溶液ph7.6~8.6(5%) 溶解度72g/100ml(25℃)
    2. 清涼で塩辛い味、コク味を有する。緩衝作用により、有機酸の酸味を緩和する。
    3. キレート作用により抗酸化助剤として用いられる。

    b.使用法

    1. 清涼飲料水の酸味の緩和、ジャム、ゼリー、キャンディー、プロセスチーズ、水産練製品などに用いる。
    2. 使用量は0.2~0.3%

    DL-リンゴ酸ナトリウム

    a.性質

    1. 水溶液ph7.6(5%) 溶解性大、潮解性を有する。
    2. 刺激性の弱い塩見を有する。水分活性3%で0.02以下

    b.使用法

    1. リンゴ酸などの酸味をやわらげる・・・飲料、漬物、デザート
    2. 塩見の付与と水分活性の低下・・・タラコ等の調味
    3. 食品の味の調整と緩衝能の付与・・・スープ、スナック
    4. 使用量0.05~0.5%
  • 調味料に関する詳細情報は下記をご覧ください

u